「せせらぎ」による屋外からの流入空気の温度測定
我が家の換気システムは、【1種換気】【全熱交換式】【ダクトレス換気】である「せせらぎ」を導入しています。
せせらぎについて→https://www.passivenergie.co.jp/
さて今回は、この「せせらぎ」ですが、熱交換率は最大93%と公式HPで示されていますが、実際はどの程度の温度の空気が屋内に流入しているか、算出を試みました。
測定方法
測定方法は単純です。
・屋外気温の測定(気温計により測定)
・室内気温の測定(気温計により測定)
・流入空気の温度測定(料理用温度計より測定)
室内カバーの後ろに、料理用温度計を差し込んで測定します。
また、比較的寒い日と、標準的な気温の日の2回の測定を行っています。
測定結果
1回目(11月21日)
室温:21.6℃
外気温:9.2℃
流入空気の測定ですが、料理用温度計は、室温と同じ温度(21.6℃)を示しています。せせらぎは計測時、60秒間隔で、吸気と排気を繰り返していました。
室内に流入する空気を料理用温度計に60秒間あて続けると、示す温度は下がり続け、60秒後に示す温度は以下のようになりました。
60秒後流入空気:15.6℃
60秒間のうち、始めは蓄熱エレメントに蓄熱された熱を十分に受け取った空気が流入し,60秒間の最後は蓄熱された熱のすべてを空気が受け取り終える仮定します。
室温21.6℃と、60秒後流入空気15.6℃の平均値18.6℃の空気が60秒間流入し続けているものと同じだと考えられます。
もし3種換気ならば、外の空気をそのままの温度で流入させます。すると9.2℃の空気がそのままの温度で室内に流入する考えると、「せせらぎ」は外気温を+9.4℃して室内に流入させているとも言えます。
2回目(11月22日)
室温:23.9℃
外気温:13.0℃
1回目と同様に、料理用温度計は、室温と同じ温度(23.9℃)を示しています。今回も、せせらぎは計測時、60秒間隔で、吸気と排気を繰り返していました。
室内に流入する空気を料理用温度計に60秒間あて続けると、示す温度は下がり続け、60秒後に示す温度は以下のようになりました。
60秒後流入空気:22.7℃
つまり、室温23.9℃と60秒後流入空気22.7℃の平均値23.3℃の空気が60秒間流入し続けているのと同じだと考えられます。
もし3種換気ならば、外の空気をそのままの温度で流入させます。すなわち13.0℃の空気がそのままの温度で室内に流入する考えると、「せせらぎ」は外気温を+10.3℃して室内に流入させているとも言えます。
まとめ
今回の結果では、「せせらぎ」は、外気温度が10℃代前後だと、外気温を+10℃程度上昇させて、室内に流入させるという結果になりました。冷たい空気が室内に流入すると、室温の低下のみならず、冷たい空気は足元に溜まり、足先が冷え不快感につながります。ダクトレス1種換気がどの程度熱交換を行ってくれるか、ある程度感覚がつかめる結果ではないでしょうか。家を設計していく上で、窓や断熱材を検討したのちに、換気システムはどういったものを導入するのか、検討することも快適な暮らしを実現するためには必要です。また、ダクトレス1種換気は我が家が採用した「せせらぎ」以外にもありますので、比較検討することをおすすめします。
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