APW330防火窓からの日射取得熱と電気ストーブの熱量を比較してみました。

秋も深まってっくると、太陽光の暖かさがとても気持ちの良い季節になってきます。すこし肌寒い朝でも太陽の光を浴びるとぽかぽかします。写真は我が家のリビングの採光で大きな役割を果たしているAPW330の高所用横すべり出し窓です。本稿では、この滑り出し窓からの日射取得はどの程度の熱量になるか計算し、一般的な電気ストーブの熱量と比較してみました。

計算方法

計算方法については以下の記事を参考にさせていただきました。

さとるパパの住宅論

日射熱による暖房費節約効果を消費電力と日射量計算から推定する

  • 窓の方角:南面
  • 冬の日射量を650[W/m2]と推定します。

(参考PDFのP.9図7より、該当窓の日射取得可能時間を8時から12時です。その平均をグラフから約650[W/m2]と推定しました)

  • 窓のガラス部分の面積:縦0.51[m]*1.58[m]=0.8058[m2]
  • 日射取得率:0.44(APW330防火窓カタログより アルゴンガス入り断熱タイプブルー日射遮蔽型)

(日射取得タイプならば、日射取得率は0.60程度となります)

以上の数値より計算すると、

Q=650[W/m2]×0.8058[m2]×0.44=230[W]

この窓1枚での日射取得を行った場合の熱量は230[W]計算になりました。

仮に、日射取得タイプならば、

Q=650[W/m2]×0.8058[m2]×0.60=310[W]となります。

仮に、日射取得タイプでかつ、一般的な掃き出し窓ならば、

Q=650[W/m2]×2.46[m2]×0.60=1056[W]となります。

一般的なストーブの放出する熱量は?

写真のような一般的なストーブは弱運転で400[W]、強運転で800[W]です。

まとめ

高所用横すべり窓1枚で取得できる熱量は230[W]程度でした。これはストーブの弱運転よりも少ない値です。日射遮蔽型から日射取得型ガラスに変えると、日射取得率は約1.5倍に上昇するので、その分取得できる熱量も増加します。家の設計段階で、日射遮蔽型と日射取得型のどちらを採用するべきかは重要な選択となりそうです。また、日射取得型の掃き出し窓1つで1056[W]とストーブの強運転よりも大きな熱量を取得することが可能だという計算となりました。南面に設置する窓の大きさも重要な要素となるでしょう。ただし、やみくもに大きな窓を数多く設置してしまうと、冬季においては熱損失の要因となってしまうので、何事もバランスが肝要であることは間違いなさそうです。

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